長い稲刈りシーズンも、もう少しで終わります。
というか、僕の「稲刈り」自体は終わりました。
あとは刈り取って乾燥させた「籾」を「籾摺り」という作業で「玄米」にしていく作業。
と、師匠の最後の稲刈り。
ここんとこ急に気温が下がって、寒!って思いながらの作業ですが、
9月はなんだかずっと暑かった…。
強烈な台風に2度ほど見舞われたりもしましたが、
台風そのものもまぁまぁ影響ありましたが、
その後のフェーン現象を含む暑さが、カラダにも稲にも厳しかった2022秋。
穂が出てからは、基本的に異常な暑さに当たりたく無いのが稲なのですが。
夏から秋にかけては、台風と共にフェーン現象を食らってしまう可能性もあるので
どうしようもないっちゃ無い。。のですが。
そんな中でも、収穫適期より遅くなる「刈り遅れ」を防いだり、
乾燥速度をゆっくりしたり、まぁ人間ができることをなんとか…。という感じ。
台風2度食らって、一番背が高くて遅い品種である「山田錦」が一番心配だったのですが、
基本、持ちこたえました。
が、一部、台風後のじわじわボディブローの雨で倒れちゃったところがあり。
なんか色んな方向に倒れてて苦労しました…。
稲刈り中は、カエルが隠れ場を失って出てくるところを狙ってサギがめっちゃ来ます。
サギ、賢い。
そしてカエルには申し訳ない…
そうそう、今年は暑さの他に「カメムシ警報」も出まして。
あの、家に入ってきて臭い匂いを出すカメムシではなく、その仲間ではあるのですが、
田んぼにはいろんな種類のカメムシが居ます。
それらが、稲の穂が出て柔らかいときに、粒の汁を「ちゅっ」と吸っていくのだそうで。
そうすると、粒に黒い傷が残り、業界的には「斑点米」とか「被害粒」と呼んだりします。
(被害粒たち)
今年は早い時期に「警報」が出されましたが、
そんなこと言われましても…という感じでして。
籾摺り作業のときに、センサーで弾き飛ばす設定にしているのですが、
今年はそのセンサーをすり抜けるやつが、比較的多めです…。
というわけで、僕のお米を食べてくれている皆さま、今年はちょっと傷のついたお米が
多めに届いてしまうかもしれません。
僕も就農するまで知りませんでしたが、スーパーのお米にそういうのが無い理由は、
流通の過程で卸業者さんとかが何回も何回も、(超高級な)センサーで弾き飛ばしているからなのです。
もうちょい食べる我々が寛容になると、卸業者さんも負担が少なくなって働きやすくなったりお米が安くなったり、するんじゃないかなー。
という現場のモヤモヤもありつつ、
この秋は結構楽しいこともありまして。
昨年、イノシシ・シカ対策のワイヤーメッシュを設置するときに、学生さんに手伝ってもらったのですが。
そのご縁で、なんと20人もの学生さんが遊びに来てくれて。
15世帯しかない集落に(笑)。
集落的にはややパニックですが(笑)、僕と師匠は嬉しい方が圧倒的に勝つ性格してるので、
「この日は稲刈りとか全部なし!」って即合意。
そば打ち体験とか、竹灯籠作りとかして、ワイワイ。
いやぁ、若い!明るい!
もう年に2~3回来て欲しい(笑)
竹灯籠は、その日には明かりを灯せなかったので、あとで写真を送ってもらったのですが。
めっちゃ良い感じ…。
やっぱDIYは、田舎ではやりやすい。
広いし、道具いろいろあるし。
てなリフレッシュを挟みつつ、
基本なかなかにタイトな農繁期を過ごしておりました。
一番頑張っているのは、稲刈り機である「コンバイン様」なのですが。
コンバインがちゃんと稼働できる状態を維持するのはとっても大事。
こういうところに油をさしてあげるのは絶対!でございまして。
で、やっぱり機械には油。
人間だって、ストレッチは要るわけです。
師匠は生まれつき超頑丈なのでそんなの要らない人ですが、
僕は30年以上、ひょろひょろと生きてきての、農業への転職ですからね。
最初の数年間はストレッチしてなかったのですが。
毎日のルーティンにしたら、けっこう劇的に違うんですよね。
ストレッチ中に、カラダの違和感に気付けるし。
あとは「今日も安全第一!」って意識できる時間だったりして、とっても大事なことでした。
んで、農繁期終盤、さすがに疲れてますけど、
リフレッシュやらストレッチやらがあっての、順調な作業進行で、心身ともに、
まぁ余裕があります。
終盤の籾摺りも、落ち着いて「最後の筋トレだ!」と思うほどの余裕(笑)
(1袋が30kg)
暑かった9月はそんな余裕無かったな…
この頃は一気に寒くなり、山陰鳥取の、とくに雨が降りやすい鹿野では、
終盤に来て、なかなかゴールテープを切れません。
予想外の雨に、寒い~と思いながら帰宅すると、
雨宿りしてる野良猫が、玄関前に。
(こいつ、よく居るんです)
分かる。分かるよ。
僕が家に入ったら、またそこに居て良いけど。
とりあえずどいてくれ。。
さすがに野良ですから、僕が30cm横を通るときには逃げていくわけです。
ゴメン!って思いながらも、まぁこの距離感が限界だろ、とも。
山からは発情期のシカの声が毎日のように聞こえ。
いろんな動物に囲まれながら、あと少し。
集中してケガ無くやり切ろうと思います。
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