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  • 執筆者の写真Daisuke Shirakawa

田んぼでカッターをなくしたら

ひたすらに田植えをする日々。

と書くと、田植えばっかりやってるように見えますよね。

当然です。

そう書いてますから(笑)

が、田植えに至るまでには、

土づくりの方にも色々と準備ってものがありまして。


秋の稲刈りは、その田んぼに一度入って収穫すれば良いのですが、

春は、耕うん、代かき、畔の草刈りとかとか。

田植え前に一つの田んぼに何度も関わります。


さらにね。

まだ田植えの時期だというのに、田んぼの中をイノシシが歩いているのです…

縦横無尽。。

田植え後だっておかまいなし。

当然踏まれるやつも出てきます…


慌てて山すその電気柵をメンテ。

(ほんとシンドイ)

どいてくれないカエル(笑)

あとは「育苗」。

タイミングみて、水あげたり、

根の張りを良くするために踏んだり。



そこにヘビがいたりして。



苗って、居心地いいんでしょうね。

カエルも大量にいます。

だからか、ヘビもたまにいます。

ヘビ、逃げた先も結局苗の中・・・

そこを踏まねばならない僕の憂鬱(笑)


(この先のどこかに必ずいるという  笑)


とかとか、田植えの周辺にはいろんなことがあり…

で、疲労もそれなりで。

先日なんと、田植え中に、カッターを紛失しました…。

カッターは、肥料袋を開けるために使うのです。

ポケットから落ちたのかな?

と思って、最後にカッターを使ったあたりをウロウロ探してみるも、

見当たらず。。

田んぼの泥の中かな…

田んぼの神様が出てきて

「百姓よ、おぬしの落としたカッターは・・・」

みたいなことにならないかなー。

ってだいぶ疲れた発想です。

で、これ午前中の早めの時間帯のこと。

この日は丸1日田植えの予定。

まだまだ田植えはある。

昼休みには家にあるカッターを取りに帰れるから、

午後は良いとして、

問題は午前。

困った。

選択肢1「軽トラのあるところまで歩いていき、家に帰る」

→いやぁ~、結構遠い…

選択肢2「軽トラのあるところまで、田植え機で戻る」

→また田植え機で田んぼに来るのが結構遠いし、腹立たしい(笑)

選択肢3「カッターなしで田植え続行」

→この可能性を探る!

カッターの代わりになりそうなものを、田植えの最中、

手持ちのアイテムから見つけ出せるのか…

そもそも、大してモノを持ってきておりません。

苗、苗の箱、ペットボトル、スマホ…

モノを切るには無理なものばかり…

可能性として最も高かったのが、


カギ!!

田植え機のカギには、実はいろんな他のカギもジャラジャラついてます(笑)



試しに、うりゃうりゃとカギでトライしたら、

どうにか開きました!


田植え続行!


その後も何度も肥料袋を開けねばならなかったのですが、

だんだん、

「どのカギをどんな風に使うとうまく開くのか」

コツをつかんできました(笑)

もちろんカッターほどは切れませんが。


すごいなぁ。

何でも開けちゃうんだな。さすがカギだな。

幸運なことに、「あるモノでどーにかする作戦」がうまくいき、

苦労しながらも午前中の田植えが午後イチくらいに終わり(笑)、

昼休憩で家からカッターを取ってきました。

午後は、別のところへ。

目標、田んぼ4枚。

あ、田んぼの数え方って「枚」ということが多いです。地域にもよるかな?

ちなみに、農地を管理する役所の数え方は「筆(ふで)」です。

田んぼ1筆(ひとふで)、とか言います。

知らなかったなー。

話が逸れましたが、4枚のうち、1枚終わった所で、

肥料袋を開けるときに、カッターでサクっと、指までやらかしてしまいました…。

1人で「いって!え、うっそぉ…」て謎のつぶやき。

午前中にカギでグリグリしてて、

午後にカッターですからね。力加減が…

何でも切れちゃうんだ…。さすがカッターだな。

もうこの時点で、「午後の目標4枚」に暗雲。

痛いというテンションの低下以外にも、

「集中力が落ちている」のが原因のケガだから。。

しかし、この「指を切る」という地味なケガは、ちょっと想定してなかったです(笑)

もっと、骨折や捻挫、トラクターや田植え機での事故といった、

大けがにつながるようなところへの注意力を維持しないと!


とは思っていたのですが。。

地味なんだけど、指先は痛いですよね~…

で、再び選択肢。

1「今日はこれでやめる」

→集中落ちてるんで。…いやいや。

「代わりに進められるもの」が段取りできてない…まだ明るいし。

2「このまま田植え続行」

→うーん…どうかな。いやいや。

この後も手をガッツリ使うのに…それはストイックすぎる。

3「軽トラまで歩いていき、家でバンソウコつける」

→これが現実的か。

4「近所の家でバンソウコもらう」

これをまずは目指そう!(笑) で、ダメなら軽トラだ!

幸いにも、午前と違って、わずか数軒ではあれども

家が近くにある田んぼでした。

で、最初のターゲット。

一番近い家。

実はこの田んぼの地主さん。

(地主さんだし、頼みやすいな)


僕の心の声

「いやぁ~、お宅の田んぼの田植えしてたらこのザマですわ」

(注:当然ですが指を切った原因は、地主さんには1%もありません。)


とか心でつぶやきながら歩くこと2分(近い!)。


ピンポーン。


(シーン)

不在…

プリーズステイホーム…

良からぬ心の声のせいです。



やむなく2軒目を目指すことに。

ちょっと離れるけど、日頃仲良くしてくれるおいちゃん。

しかし結構ざっくり行っている傷。

早くバンソウコ貼りたい。

いい年して、指をくわえた男

長靴で県道を歩くこと3分。(割と恥ずかしい)

えへへ、血の味(笑)


田植え中で汚れまくった手。

止血効果はあるにせよ、

相当な量の雑菌も体内に共生することと相成りました。

そしておいちゃん。

居ました!グッジョブ!

僕「ゆび切っちゃいまして~バンソウコもらえません?」

おいちゃん「え?そんなもん、あったかいな…」

僕(え!??無いの!?)

焦ります。


まさか。いや、確かに、生まれた時から農家のタフなおいちゃんは、

ケガなどしないのかも。

いや、ケガの定義が違うのかも。僕のはケガではないとか…?

そーいや、僕の師匠も、稲刈り中にマシントラブル対応で

けっこうガッツリ出血してて、横で僕が引いてるのに、ケロッとして何もしてなかったな…

おいちゃん、奥さんに声かけて、バンソウコ探してもらう。

その間に


おいちゃん「紙テープならあるけどな」

僕「え…?」

おいちゃん「割と止まるで」

僕(傷に直で紙テープ?ワイルド…奥さん!お願いバンソウコ見つけて!)

どこまでもワイルドなおいちゃんとのやり取りに動揺してる間に、

奥さんがバンソウコ見つけてくれました(安堵!)。

でも確かにちょっと心もとないので、

バンソウコの上から、紙テープで補強。

(これを直はつらい…)

ふぅ。

これでよし。

手袋もしてやろう。

(というか、素手でやってたからケガしたわけですが)

応急処置は済んだとは言え、痛いのはあんまり変わらないのに、

その後も手を酷使して、

案の定ですが、体の別のところに違和感が。

もともと残りわずかだった集中力を指に持っていかれながらも、

どうにか目標4枚を終わらせました。

家でビールで消毒しました(笑)

みなさん、田んぼでカッターをなくすと泥沼ですよ(笑)



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