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  • 執筆者の写真Daisuke Shirakawa

余白をください

地方には、都会に比べて余白がある。

なんて言われたりします。

なんとなく、言わんとしていることは分かる。

しかし。

それなら農繁期の僕にも、余白をください(笑)

体は1つ。減る人口。増えるイノシシ。いや、増える農地面積。

その中でどうやって丁寧にやっていけるのか。

この時期、田んぼに水が入り、

代かき、というドロドロを作る作業をしたりして、景色がどんどん変わっていきます。

ここ数年は、やり方を少しずつ、毎年のように変えています。

実験も多いです。

うまくいかないものもありますが、結構うまく行っている方なのではないかと思っていて、

面積が増えなければ、「余白」と言えるものができそうなくらい、

いろいろ改善しているのです。

(実験なので、むしろ一時的には負担も増えたりしていますが)

実際去年は、天候が僕の都合よく(笑)めぐってきたというラッキーもあり、

農繁期に友だちが遊びに来てもちょっとは一緒に遊べたくらい。


遊んだら、当然その間、作業は進まないので(笑)

その取り返しは自分でするしかないのですが、

そのメドというか、できる自信のようなものがありました。

今年。

さらに色々、実験しています。

が!!

2~3月という、農繁期直前に、農地面積がググっと増えちゃいまして。

いや、まぁいつだって同じではあるのですが、

心の準備が(笑)

しかもそこへ、晴れの続かない悩ましい4月。

色んなものが遅れ気味。増えた農地面積。。

けっこう無理なんじゃねーか風が吹いてます(笑)

そ・こ・へ・・・

なんだか、農業?に興味のある若者の新キャラ集団がどこからともなく現れ…。

噂は聞いていたのですが。

な・ぜ・か。

僕の師匠が、彼らに「生姜」の生産を教える

ということになっており(!)

でも、師匠も当然お米作りで超忙しい。

というわけで。

急きょ生姜を生産することになった畑を、

「僕が」耕うんすることに…!


???!!!


え?どーして?なんで??


師匠が忙しいということは、僕も忙しいですよ?分かってますよね??


って「?」が止まらない(笑)

ですが、もうこの6年間で、ちょっと慣れちゃったというか、

諦めちゃったというか(笑)。

師匠の面倒見の良さと、無茶ぶりの破壊力は、すごいの一言。

で、耕うんしましたよ。

2回もね。

そしたらなんと。


昨日の話。

「畝(うね)立て」も頼むと。

さすがに戻しそうになりました(笑)

トラクターで耕うんするのは、まぁさすがに僕もそれなりの経験を積んでますけど、

畝立ては、別にそんな…

とか言ってみたところで絶対意味ないので、

彼らに教えてあげつつ、やりましたよ。

ものすごいゆっくりだから、ものすごい時間かかるやつ。

(なんなんでしょうね、この時間は。)


天気が怪しいからって慌てて、

僕が畝立てをして、師匠は生姜を穴に取りに行って、という、

お米の農繁期ど真ん中に、田んぼの作業をしないこの師弟(笑)

師匠、僕に畝立てを頼んできた朝、なんかすごい笑顔で、

何も言わずに掘ってきたばかりのタケノコを2本くれました。





(忙しいのにごめんよ)

という気持ちなんです。

分かります。

でも、師匠ね。

このタケノコが更なる負担(笑)


このクッソ忙しいときに別の作業が追加で入って、

だけどメッチャ足の早いタケノコを美味しいうちに処理して…

とか、僕にはつらすぎる(笑)

ので、

昼まで冷蔵庫に入れて、その後、近所のバイク屋さんにパスしました(笑)

(ごめんね師匠♪)


この畝立て。

天気予報通り、雨です。

自分の作業で雨ならまぁ仕方ないけど、

この雨の作業はいったい(笑)



そして午後から自分の作業!

代かき!

これは水を入れてるわけですから、雨でも関係なくできちゃいます。

(完全にサギになめられてます)


朝4時過ぎから過呼吸気味に働いてるわりに、進んでないのは、

ほぼ間違いなく「畝立て」のおかげ(笑)

でも、疲れていても集中力は保ちたい。

石の多い田んぼでガンガン作業機が石にあたると、トラクターの「ツメ」

がゆるんだりします。

始める前に点検してるのですが、途中で、嫌な予感がしてチェックしたら、

案の定…というゆるゆる感。

ボルトを締める工具はトラクターに積んである。

しかし、ドロドロを作ってきた作業機の下に入らないと作業できない。

空からは雨。


もう、泥が降って来る中での作業(笑)

普通なら、その日の作業が終わってから、トラクター掃除して、

屋根の下とかで締めれば良いのです。

が、どうしてもあと2つ、田んぼの代かきをしたかった。


一刻も早く洗濯したい(笑)

日没ちょっと前まで頑張って目標の代かきを終えたのですが、

ドロドロに汚れたことと、疲労で若干おかしなテンションになっており、

そこから気になるところの「水路掃除」(また汚れるやつね…)してしまい。

長い1日はようやく終わりと相成りました。

我ながらよくもまぁ、やりきったものです。

そして今日。

ドタバタしていつつも、昨日の疲労と、

あれやこれやの段取りミスもあり、畑で立ち話するくらいの時間はあり。



(僕が借りてる畑の一部を、友だちに使ってもらってます。)


立ち話、恐らく5~10分くらいですが。


ここに、

「すみませーん」って言いながら車が横付けしてきて。

「あ、また道案内か」

って思いました。


なんだか僕、やたら道を聞かれます(笑)

他の人もそうなのかな??

僕、すごい何回も聞かれてるんですよ。

ま、それは良いとして。

「この辺で、生姜を作っているところ知りませんか?」

って。


は?

いや、ちょっとだったらここでも作ってますけど?

と思ったら、そうではなく、なんと、

その「例の人たち」のお仲間で、「今日」、種の植付をしてるのを聞いて探しにきたと。

この人の運の良さ、尋常じゃないって、思いましたね(笑)


この町で、

今日、その人たちが生姜の種の植付をする予定であることを知っているのは、

師匠と僕の2人しか存在しないのです。


しかも超~忙しい2人。

そのうちの1人が、たまたま畑にいたところを捕まえる強運。

その畑の位置を詳細に説明しましたので、間違えずに着いたことでしょう。

こういう幸運に出会うと、人は「やっぱ、田舎は余白があるな」

と思うかどうかは知りませんが。

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