水についての苦労話
- Daisuke Shirakawa
- 2 日前
- 読了時間: 4分
今年も、すごく暑い夏となっております。
6月からビックリするくらい暑くて、
山陰のくせにビックリするくらい雨降らなくて。
2月にそこそこ雪が降ってくれたおかげなのか、
各地の大変な所に比べれば、恵まれている方だった僕のいる地域。
とは言え、さすがに限界を超えてきて。

僕は田んぼがあちこちにあるのですが、ほぼ全て「河内川(こうちがわ)」という2級河川の水のお世話になっています。
(ほぼ、というのは、山から川に流れ込まずに、直接「山→水路→田んぼ」という経路もあるためです)
河内川にも、いくつもの取水口があり、それぞれに、どの田んぼを養うかが決まっています。
当たり前っちゃ当たり前ですが、基本的に水は高い方から低い方へしか流れませんので、
ものすごい複雑なルートを通って、流域全体の農地を潤しています。
いくつもの取水口がある中、そのほとんどのお世話になっている僕としては、
とにかく「どれか1つだけ良ければ良い」なんてことは無いのです。
川に簡易的な堰(せき)をして、水を水路に引き込んでいるのですが、
川の水が少なくなると、その堰を強化せねばならず。
この夏、ほぼ全ての堰を強化しました。

が。
上流の堰を強化するということは、
当然その下流に流れる水量は減るわけで。
下流の堰にもお世話になっている僕としては、
上流の強化時に「なんか自滅している気もする・・・」という複雑な気持ちになります。
考えてもあまり意味はないのですが、
引き込んだ水が、その地域を通り過ぎたあとにどこに向かうかも、割と重要でして。
すぐに川に戻ってきて、その川の水をまた別の水路で使える というパターンもあれば。
ここで別れたが最後。
別の地区へ向かっていくパターンも。
そのほぼ全てに僕がお米を作っている地区があるので、
要するに「川に水が無いんだから、無理!」ってことなのでして。

僕の田んぼよりも下流側から、「上流の水利用を控えて」という取水制限要望もあり。
そりゃそうだよね~…
どこもかしこもカツカツ。
こんな状況で、初めて経験したのが「ため池の水を抜く」というやつ。
(セキュリティ上?写真は控えますが)
僕のいる地域はあまりため池は多くないのですが、
1つだけため池のお世話になっています。
いままでは、川からため池に水が流れ込み、ある程度の水位でオーバーフローさせて、
その水を農業用水にしていました。
(だからため池と言いつつ、川の水なのですが)

それが今回、川から水が来ないわ、雨も降らないわで、ため池から水がオーバーフローしなくなりました…。
地区の大ベテランの人たちでさえ、「えと、栓どうやって抜くの?」ってなってました。
ため池を改修工事したときのことを知っている人が居て良かった。
いままでオーバーフローにより一定だった水位を下げてでも、水を流すという作戦に出ました。
おぉ。こんな作戦があるのか。
と思いましたが、これはもはや、時間稼ぎでしかなく。
その後も全然雨が降らないので、栓を次々と抜いていき、あっという間に半分以下に。
さらに。
僕は超やばいことに気付いてしまったのです。
ため池からオーバーフローする箇所よりもちょっとだけ下流側に、
栓を抜いて流れ出す箇所があるのですが。
その間の地点に、僕が作っている田んぼが2つあったりして。
当たり前ですが、栓を抜いて水位が下がっているわけですから、
オーバーフローしてくる水は一滴もありません。
死ぬぞこの田んぼ。
なんだこの地獄のようなレイアウトは。
と思っていた所に、ギリギリで雨。

僕の田んぼ2枚がエアポケットのように犠牲になってることは伝えてあったので、
水の管理人さんが、栓を再び止めてくれました。
上からの雨と、復活した川からの水で、再びため池はオーバーフローするように。
ギリセーフ…。
(こうなるとエアポケットの僕の田んぼに一番先にオーバーフロー水が来る)
そう。結構がっつり降ったのです。
そうすると、恐れていたことも現実に。。

田んぼの畔が、崩落。
乾ききった所にドサッと雨降ったら、それはそれでヤバいなぁって、
近所の人と話してたんですよね…。
自然相手ですから。人間の都合でちょうど良く、なんてことにはならないんですよね。
人間としてやれることはやり切ったとは思います。
いや、本当は山の保水力を改善させるために色々取り組みたいのですが・・・
体が足りません。
さ、泣いても笑ってもまもなく稲刈り。
がんばろー!
ぉ、おー・・・!
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