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執筆者の写真Daisuke Shirakawa

渇水

暑い…暑かった。



まさに真夏のようだった…



僕も師匠も、鳥取が梅雨入りする前に田植えが終わりました。


体がものすごく重いです。

そこへこの暑さ。

しかし、田植えの後の「水管理」をどれだけ愚直にできるのか。

これが本当に大事だと実感しているので、

ものすごく増えていく田んぼの数に合わせて、

僕の水管理もストイックになっていきます(笑)

しょーもない話ですが、

冬にスマホに「万歩計」のようなアプリを入れたのです。

車社会は歩かない!という危機感を持っていたこともあり。

そしたらやはり歩かんのね…

ということが確認されたのですが、

農繁期に入り、歩数も増え。

さらに、田んぼに水が入ってからの歩数の伸びが凄い!

スマホがやたら褒めてきます。

新たな世界に到達しました! とか。

どこなんだそれは。


水管理の歩数すごいんだな。


が・・・

そんな話は良いとして。

水が。

水が足りません。。

川の水量が減って、水路に水が来ない~という悩みは、

もう少し後の7-8月ころにはちょいちょい経験しました。

が、この時期の渇水は、

まだ僕7年目ではありますが、お初。

僕、いくつもの水路(←いっぱい分岐してるんです)のお世話になっているのですが、

その多くが水不足です。


川がこんな感じですからね。。

(河内川 こうちがわ という二級河川なのですが…)


長靴で渡れます。。



1つの水路については、僕が組合長を拝命しており(…!)、

先日、川に堰(せき)をする作業を急きょ実施。

しかし元々川に水が少ないので、効果は今一つ…

しかも、そこを堰き止めるということは、

下流にはさらに水が減るということになり…

上流に権利があるとはいえ、遠慮しつつの作業。

なにより、僕の管理する田んぼも、広範囲にわたるので、

複雑です…

いっくら愚直にやろうとしたって、

ないものは無い。



ボケてますね。

疲労と動揺ですね。

今日の30度超えの暑さで、夕方田んぼにヒビが入っていました。。


水路の水深1cmないな…

(もう少し下流に行くと、水気すらない…)



どーしょーもない…

水があるって、当たり前じゃないんですよね。

山があって、川があって、

水路という驚愕のシステムがあって、

水田に水が届いている。

感謝です。

まともに水が来ている水系の田んぼに、

急に感謝の念が。


こんな田んぼも、あるにはあるんです。


疫病もそうですけど、

僕らは「当たり前」のハードルを上げがちですよね。

なんだよー水来ねーじゃねーかよー!

っていうのはもはやマヒ状態なんでしょうね。

この冬の記録的な暖冬で、

心配はしていたのですが。

この暑さにも追い打ちをかけられ、まさかこんなに早く

田んぼが乾いてしまうとは…

他の地域でもこんな苦労、あるだろうな…

海外では、台湾が「水を使わない作物への転換」で助成金を出すことで、

水不足の緩和を図っているとか。すごい。

そしてだいぶ前から言われていることですが、

タイやベトナムでの干ばつで、そもそも「作付けができていない面積」が相当あるとか。

(これまた記事


なんだか。

気候変動の影響をモロに感じてます。

暖冬の影響は他にも。

イノシシがものすごい勢いで歩き回っています。

暖冬で無事にみんな越冬しちゃったんでしょうね。。

(大雪になれば、足の短いイノシシは歩けなくなってある程度越冬できなくなるとのこと)

田植えが終わった直後の師匠について、

山へ分け入り。



くくり罠を設置。


良い感じにカムフラージュ。


凄まじい疲労感の中、やることが多過ぎる(笑)

でも、鳥取で農業しはじめて6年。

「なるようにしかならん」という感じが好きにもなってきました。

「できないことをできるようにするのが仕事だ!」

的な世界にいた時とは対照的ですが、

どうも、「なるようにしかならん」が正解のような気がしてきました(笑)


いや、もちろんできるように頑張るんですよ?(笑)

でもなんとなく、


「自分が生きてるうちに」

「自分が社長のうちに」

「自分が大統領のうちに」

みたいなロクでも無い「期限設定」をするから、

間違いに気付いても引き返せないんじゃないの??って

思いはじめた僕は、完全に浮世離れしちまったんでしょうか。


もう、いつ死ぬか分かんないけど必ず死ぬ。

それまで必死に命を燃やす。

何のために燃やすのか。

次の世代になるべく良さそうなものを残すため。

で、よくない?って(笑)

渇水でまな板の鯉になってるのによく言うよって話ですが(笑)

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