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執筆者の写真Daisuke Shirakawa

ある料理人とその家族の挑戦


ものすごい日照不足の6~7月ですね…

冷夏予想されていたとはいえ、当たると凹みます。。

良く雨が降ると良く雑草が育ちまして(笑)

草刈りが間に合っていません。。

が、そんなジメッとした山陰、鳥取の鹿野に、

一つの挑戦の物語が始まっているので、お伝えしたく。

おいしい創作料理のお店が、できたんです。

創作味処そろそろという、神山さんご一家が営むお店。

「できた」と書きましたが、

今はプレオープン。

神山さんは東北石巻ご出身で、

高校を出てからずっと料理の道。

日本各地で修行しつつ、もともと「素材を活かす」という志向で取り組まれていた

そうなのですが、魯山人のお弟子さんからも直接伝授され、「魯山人直伝」を名乗ることを許されたほどのお方。

器にもやはり強い想いががあるんです。

そんなすごいお方なのですが、

別にマンガの海原雄山的なとっつきにくさは無く、むしろ奥様やお子さまに引っ張られているようにも見える物腰の柔らかさ(笑)

あ、でも、寡黙な方でもあるので、すごい色んな思いをお持ちなんだな、ということが分かるのに、時間がかかります(笑)。その辺はちょっと職人気質?

(新しいお店で語る神山さん)

その神山さんが石巻に戻り、あの2011年の震災が起こるまで27年間、ご自分のお店を営みながら、5人のお子さん(!)を育てるという、

個人事業主としては尊敬の眼差しを向けざるを得ない、カッコイイお父さん。

しかしあの震災で、お店を閉めざるを得ず、

包丁を捨てるご覚悟で、奥様の出身地である鳥取に避難されてきたとか。

でも、(鹿野にべったり張り付いている)僕は知りませんでしたが、しばらくしてから、鳥取県庁の近くにあったカフェを借りて飲食店を営業されていたようです。

お人柄と、その料理の美味しさで、いろんな人がほっとかなかったんでしょうね。

ただ、なんとそのお店の名前も価格帯も含めて、以前あったカフェのものを引き継ぐ、という約束だったそうで、なかなか自分の思うように腕を振るう、というわけにはいかなかったようです。

そんな方が、紆余曲折(←ひどい省略ですね…)経て、

鹿野に住み、鹿野で「ご自身のお店」を開こうと、震災から8年を経て、

新たな挑戦を始められました。(ホント凄すぎます)

正直僕、あんまり料理を不味いとか思わない「ストライクゾーン超デカい」人間なので(笑)

料理がどうすごいかは、語れないのですが、

でも確かに、すごい美味しいんです(言葉を知らずスミマセン)。

何度か食べさせていただいたのですが、ほんとに美味しい。(もうやめときますね)

そんな神山さんのお店が、歩いて行けるところに出来たのは素直に嬉しいんです。

建物は、築250年くらいの有形文化財。

その家のすごさも、何度聞いても忘れちゃうんですが(笑)

僕にとっては、たった5年のなかで、結構想いのある建物なんです。

5年間で、2家族、友だちがそこに住んでいたから。

特に最近までは、

よく遊びに行かせてもらった馴染みの家。

ここを、

神山さんが「すごい!」「ここでお店したい!」と思ってくれたというのは、

別に鹿野の出身でも無ければこの家の関係者でもないのに、

誇らしい気もします。

お店の名前「そろそろ」は、この辺の言葉で「のんびり」みたいなニュアンスがあるので、

古民家で美味しい料理をゆっくり味わって欲しい、という想いを込められているそうです。

僕自身楽しみなのと、応援といってはおこがましいかもしれませんが、

引っ越しやらをお手伝いしていました。

もう、ものすごいドタバタ。

前のお店にもファンの方が居て、営業をそんなに早くはやめられない。

営業しながら家もお店も移転するわけで、そりゃ大変ですよね。

住居だったところを飲食店として営業できるように

改修したり。

大事な厨房まわり。

序盤はほんとにどうなることやら。でした。

電気工事とかいろいろ。 追加の出費もだいぶあったそうで。。

細かい打ち合わせいっぱい。

僕の師匠(左)と神山さんご夫妻。鹿野の生姜の打ち合わせ。師匠しゃべりまくる(笑)

で、新しいお店がどうにかプレオープン!したわけですが、

神山さんにとっても、近所で楽しみにしている僕(笑)にとっても、

ここがゴールではなくて、スタートなわけです。

特に神山さんにとっては、

まだまだ「間に合わせ感」のある設備・食器類ということで、

今回クラウドファンディングによる資金調達にも挑戦されました。

是非、これを読んでくださっているすごい少数の方々(笑)、

応援よろしくお願いします。誰かに伝えていただくだけでも。

僕が喜びます。

目標金額50万円ということですが、

僕の勝手な印象「控えめ。」

テーブルとか食器とかの不揃い感ってきっと神山さんの感覚からしたらすごいんだろうなと。

厨房とかの難しいことはなおさらよく分かりませんが。

看板とかも無いんですよ…

(駐車場の分かりにくさとか)

本当に、あの震災って、誰もが知っている出来事なのに、

その実際の大変さはなかなか想像し得ないものですよね…。

この8年間はどんな8年間だったのか。

(改修の中で、250年前の状態に戻ったという廊下。この先には美しいお庭が広がっています。)

ご家族みなさん、協力して前向きに挑戦されている姿は、

僕自身すごく刺激的です。

がんばろ。


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